モバゲーGREEはパチスロ

モバゲーをけなす30代男性を見て思うこと:
http://blogs.itmedia.co.jp/fukuyuki/2010/09/30-d031.html

記事の要点は 「若者文化をけなすのは古来からの繰り返し」 というもの。

そうではないと思うけど、そうかも知れない。


■社会貢献の欠如

繰り返しではないと思う理由は、モバゲーGREEの理念が集金にあること。

30歳の僕がゲームをやっていたとき、ゲームメーカーには「世の中の娯楽を改善する」みたいなまっとうな理念があったんだよ、たぶん。スーファミ・プレステの時代って、「すごいものをつくる」っていう作り手の情熱があった気がする。

モバゲーGREEの経営方針は、多数のユーザーから薄く広く集金する、でしょう。
モバゲーのウェブサイトには、理念として美辞麗句で「自分たちが成功したい」と書いてある
GREEのサイトには「ネットで世界を良くする」とだけ書いてある

ちなみに、
任天堂 「期待を超える驚きを届けることで 笑顔になる人を一人でも増やしたい」(社長談話)
スクエニ 「最高の「物語」を提供することで、世界中の人々の幸福に貢献する。」
ナムコ 「遊びを通じて、お客様を幸せにします」
コナミ 「価値ある時間の想像と提供を通して、常に期待される企業集団を目指します。」
カプコン 「エンターテイメントを通じて「遊文化」をクリエイトし、多くの人に「感動」を与えるソフト開発を行う。」

 

問題は、集金のための製品から、何か得られるものがあるのかってことなんだよ。

形態がゲームだから据え置きゲームと比較されてるけど、本質はむしろパチスロじゃないか。
収益が外国に流れないだけマシってだけ。

 

■原点回帰

冒頭の「そうかもしれない」の理由は、今は立派な据え置きゲームだって、最初は8ビットのピコピコゲームだったということだ。

好意的に見れば、製品もユーザも、20年前に戻っただけなのかも知れない。今、モバゲーGREEから出発して、5年後には据え置きゲームと変わらぬ複雑さになっているのかも。

客観的に考えて、「暇つぶし集金ゲーム」という思想にこれ以上発展の余地があるとは思えないけど。

 

■社会的ポジション

ところで、冒頭に引用したような反論は「昔のゲームの繰り返しがモバゲーだ」というものだが、社会的にはそうでもないらしい。

GREE・モバゲー・mixiの“3大モバイルSNS”。課金ユーザーのリアルな比率が判明(5)
http://blog.livedoor.jp/caladbolg2/archives/51469568.html

これを各SNS単位で年代別に見た場合、GREEモバゲータウンともに10〜20代の若年層の課金率はいずれも10%以下と低く、20代後半から30 代以降の年齢層から課金率が高まる傾向が見られた。
また、絶対数は他の年代にくらべ少ないが、40〜50代の登録ユーザーにおいても15〜20%前後と、意外に課金率が高いことがわかったという。

つまり、実際にお金を払っているのは「アラサーから50代」ということらしい。

 

結局、モバゲーGREEに本当にカモられているのは大人なのだろうか。自分の実感としても、経験を除いた純粋な知的能力は若年層>>大人だと思う。平均的大人の純粋知的能力は、社会人3年目程度から低下しはじめると思っているので。あの程度の内容がちょうどいいのかもしれない。

若者を愚かにする企業が社会的にもてはやされるなんてことがあってはならない。そうであってほしい。